Career Comport

4S点検

キャリア理論を学ぶ際に、必ず直面するのが転機にまつわるシュロスバーグの理論です。キャリアコンサルタントの試験においても頻出のテーマです。何度も何度も繰り返し問題にして、意識を高めてもらい、転機を迎えるクライエントにどのように対処していくかは極めて重要な場面になります。

シュロスバーグの「4S点検」でいう4Sというのは、

Situation
Self
Support
Strategies

の4つです。
状況、自己、周囲の援助、戦略といった資源が、転機を乗り越える個人の能力に影響を及ぼすと考えました。

状況は「何が引き金となって転機をもたらしたのか」「転機のうちコントロールできる部分はあるのか」といった
視点です。
自己というのは「社会経済的な地位」「ジェンダー」「健康状態」というその人特有の持ち味です。
周囲の援助は文字通り「配偶者、パートナー、友人、同僚、隣人」など援助を受けられるかどうかというものです。そして、
戦略は「時々は転機の意味を変えるように試みているか」「ストレスを楽々と切り抜けるように試みているかどうか」といったものです。

キャリアコンサルタントとしては、クライエントと話をする際に、この4S点検が物事を一緒に整理する場合に役立つことが多くあります。転機は、その時にはじめて考え始めるのではなく、日ごろからイメージしておくことが大切なのかもしれません。言うほど簡単ではないかもしれませんが、一緒に乗り越えていけたら光栄です。